2016年3月16日水曜日

「アーティスト」という仕事について今の私が思うこと。(1)

20代中盤に美術専門誌の表紙に書いてある言葉に目がとまった。
「アートを仕事にする!」
そういったコピーだった。

イラストレーターになってみようかな(甘い感じ)と思っていた私は、
「アートかぁ。アートを仕事にするって画家になるてこと?でも今時画家もなぁ。なんていうか、インスタレーションやテクノロジーを使ったり、あとは社会的メッセージだったり、そういうのがアートでしょ?見るのは好きだよ。自分で空間を作るなんて憧れるなぁ。でもさ、今更無理でしょう。」
といった感じだった。

けっこうキャリア浅いんだねって最近言われますが、私のイラストレーターのデビューの仕事は2012年6月で今年で4年です。イラストレーションの魅力や面白さは別の日記に書くけどとっても難しい仕事であることも本当です。

今、私がなりたいイラストレーター、画家像っていうのもだんだんはっきり見えてきてるんだけどもその話も別の日記に書きます。

アーティストってなんだろう?その言葉の中身の方を私はある人から教わった気がします。今日はその話を書きます。

私は某芸術支援施設で4年ほどアルバイトで働きました。
そこでは私の活動も支援してくれて本当に感謝しています。イラストレーターの4年はこの施設で働いたおかげで育まれた面がたくさんあります。
30歳のとき、少しばかりイラストレーションの賞をとったり勢いで台湾で個展したりして小さな仲間内で褒められることに舞い上がっていた私に今思えば小さなことなのだけど、挫折することがあってひどく落ち込んでいました。簡単にいっちゃえば人間が超きらいになってた。勤務先の上司が私をアーティストという仕事がどれだけ大変で尊いものかを教えてくれたというのが今回の話の核なのだけど、落ち込んだ私に言った一言にハッとさせられたのでした。

「しいきさんは、いい人であることばっかり守って作品をまもろうとしていない。作品が大事なら自分のプライドなんて捨てられるはずだ。ゴマをすれっていうことじゃなくてさ、例えば作品が世に認められるためにちょっと自分が我慢するくらい ってことなんだよ。特定の誰かにだけ見せる作品の形だってとることは自由だけど、そうじゃないならプライドは作品にもってもいいんじゃない?」

その言葉に私はガーーーーンとうちのめされるのでした。

それから2年たっていろいろあって。その上司にまた別のことを言われるときがくる。

続きはまた後日(って誰も読んでないような日記なんだけどさ)

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